「唐木シナモン」とは? “肉と野菜のタレ”の味の決め手になった国産スパイスを解説
- 商品開発
沖縄名産「唐木シナモン」の魅力とその秘密
やまふじぶどう園の「肉と野菜のタレ」、もう味わっていただけましたか?
やまふじぶどう園の「肉と野菜のタレ」は、半世紀使い続け、近年味に改良を加えたBBQソースのレシピをベースに、手に入る限りは富山県産、富山県産が手に入らない場合は国内産の原材料にこだわって作っています。その内訳は以下の通り。
・しょうゆ(富山県産)
・砂糖(北海道産)
・生姜(徳島県産)
・玉ねぎ(富山県産)
・りんご(富山県産)
・梨(富山県産)
・ぶどう(自園産)
・赤ワイン(自園産)
・にんにく(富山県産)
・米発酵調味料(国産)
・カラキシナモン(沖縄県産)
・白ごま(鹿児島県喜界島産)
・はちみつ(秋田県産)
そのなかでも、ちょっと耳慣れないのが「カラキシナモン」ではないでしょうか? 実はやまふじぶどう園のBBQソースはもともとスパイスが味の決め手。それを「肉と野菜のタレ」として商品化するにあたり、製造元のトナミ醤油さんにもっとも骨を折ってもらったのが、“国産のシナモンを探す”というミッションでした。
そして、見つけ出してきてくれたのが、琉球シナモンこと、沖縄県産のカラキシナモン。この記事では、そのカラキシナモンについて、詳しくご紹介したいと思います!
沖縄名産「唐木シナモン」の魅力とその秘密
カラキ(唐木)シナモン、通称「カラキ」は沖縄固有のスパイス。沖縄に自生するクスノキ科の常緑樹「オキナワニッケイ」(学名:Cinnamomum japonicum)の樹皮を利用したスパイスです。シナモンといえば、スリランカ原産のセイロンシナモンや中国産のカシアシナモンが有名なのですが、唐木シナモンは日本、特に沖縄の風土で育まれた在来種ならではの個性があります。沖縄では古くからこの木が身近にあり、その香り高い樹皮を生活の中で活用してきたそうです。
名前の「唐木」は、かつて中国から伝わった貴重な木材や香木を指す言葉に由来するとされ、沖縄の交易文化を象徴する呼び名ともいえます。唐は“唐天竺(からてんじく)”なんて言い方をするときの“唐”ですね。独特の甘い香りとほのかな辛味が特徴で、一般的なシナモンに比べてマイルドで繊細な風味が魅力。それが、肉と野菜のタレの味わいをピタッと決めてくれています。
唐木シナモンの特徴と効能
沖縄は、古来より中国や東南アジアとの交易で栄えた地域です。唐木シナモンは、そうした交流の中で沖縄の風土に根付き、独自の進化を遂げたと考えられています。沖縄県大宜味村などの山間部に多く自生しており、地元ではその葉や樹皮をお茶や薬用として利用してきたそうです。
近年では沖縄の伝統食材を見直す動きが活発化し、唐木シナモンが新たな特産品として注目されるようになりました。たとえば、沖縄県の大宜味村では、カラキのシナモンとしての価値に着目し、ブランド化を推進する「カラキ活用推進プロジェクト」が立ち上がっています。
香りは穏やかで、甘みとほのかなスパイシーさが調和した味わいは、料理やスイーツに深みを加えます。また、現在ではサプリメントとしても注目されており、「糖尿病、過敏性腸症候群またはそのほかの胃腸障害など、さまざまな症状・疾患に良い」とされています。
(参考:厚生労働省eJIM「シナモン[ハーブ – 医療者]」 https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c04/12.html )。
香辛料として、薬として、長く人類に愛されてきた植物であることがわかります。
唐木シナモンがタレの味をグレードアップ!
沖縄名産の唐木シナモンは、歴史と自然が織りなすユニークなスパイス。暖かい沖縄固有のこのスパイスと、北国・富山の野菜や果物、そしてやまふじぶどう園の自慢のぶどうやワインが組み合わさって、肉と野菜のタレに独特な風味を加えています。
お肉や野菜に合わせるタレにシナモン? と思われるかもしれませんが、これが試して納得、クセになる味! その秘密は、穏やかで香り高い唐木シナモンを使っていることも、大きな理由のひとつなんです。