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ホーライサンワイナリー「いつもの 赤」醸造家インタビュー

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いつものはどんなワインか

ホーライサンワイナリーの「いつもの 赤」は、富山県内ならスーパーでも購入できる定番ワイン。もともとは「ホーライサンワイン」だったものが「山ワイン」と名前を変えて、ショップを訪ねた常連さんの「いつものちょうだい」という一言から「いつもの」と3度名前を変えたワインです。

 

いつもの,ホーライサンワイナリー

赤と白があるうち、赤ワインの品種は石川県産のマスカット・ベーリーA。毎年同じ契約農家さんから送ってもらうぶどうで、「いつもの」は仕込まれています。ラベルにはホーライサンワイナリーのワインラベルがデザインされています。その中には過去の「いつもの」のラベルも含まれていて、このワインの歴史を表現しています。

 

 

いつもののこだわり

この「いつもの 赤」はどのように造られているのか、醸造家・山藤亮介に話を聞きました。

 

「食事に合わせやすいように、フルーティさではなく複雑みを持たせるように造っています。タンニン(渋み)が出過ぎないように、かつマイルドな酸が感じられることを意識しています」(山藤亮介、以下同)

 

マスカット・ベーリーAはイチゴキャンディのようなチャーミングな甘やかな香りが出やすく、そこで好みが分かれる品種ですが、そのような香りを抑えて複雑で食事に寄り添う味わいに仕立てるのがホーライサンワイナリーの真骨頂。

 

「乳酸発酵を行うことで酸をマイルドに。果実ではなく複雑みが出るように最適な酵母を選び、ステンレスタンクで醸造しています」

 

ホーライサンワイナリーでは、かつてはどの品種も同じ酵母で醸造を行っていましたが、10年ほど前から品種ごとに合う酵母を使用するように。品種ごとに最適な酵母を使用することで、より狙った味わいを出すことが可能になっています。

 

また、気候変動による気温の上昇による影響を抑えるため、チラーと呼ばれる器具を導入。醸し発酵時の温度を下げることで、発酵のタイミングを遅らせ、色やタンニン(渋み)などをより狙い通りに仕上げることが可能になっています。

 

「あえて温度を上げて少しのエグみを出したり、補糖を行うといった醸造手法もあるのですが、ホーライサンワイナリーでは行っていません。アルコール度数10.5度を基準とし、そこに向かって醸造の工夫で味わいをつくりだしています」

 

いつものはワイナリーのショップ、富山県内のスーパーで

この「いつもの」はワイナリー併設のショップではもちろん、富山県内ではスーパーでも販売されている定番酒。なのですが、県外ではちょっぴり手に入りにくいワインでもあり、そこは申し訳ない限りです。というわけで、ぜひこの「いつもの」を味わいに富山県に遊びにきてください! そしてできればホーライサンワイナリー(やまふじぶどう園)まで足を伸ばしていただけたらうれしいです。

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