やまふじぶどう園の「マスカット・ベーリーA」のこと【社長日記】
- ぶどう園
マスカット・ベーリーAは好きですか?
みなさんはマスカット・ベーリーAは好きですか? 私は大好きですが、ワイン好きの方ほど「ベーリーA」はちょっと……という方が多いかもしれません。
でもちょっと待った! マスカット・ベーリーAって、実はとってもおいしい品種なんです。
日本のワイン関係者の方のなかには、マスカット・ベーリーAに対して厳しい意見を持つ方がおられます。昔は甲州もそうでした。薄いとか、すっぱいとか、そんなふうに言われることもありましたけど、最近では山梨のグレイスワインさんの甲州が世界で評価されたりして、見直されています。
海外で評価されたから、日本でも評価されるって、順番がおかしくないですか? 日本のものを日本人が評価して、どうだ! って海外に持って行くほうがいい。なんなら、こんなおいしいものがあるんだから、飲みに来いやー! と私は言いたい(笑)。マスカット・ベーリーAも、やがて世界で評価される日が来ると私は思っています。
マスカット・ベーリーAとやまふじぶどう園の歴史
さて、やまふじぶどう園には樹齢40年ほどのマスカット・ベーリーAの古木が植わっています。記録として残っているわけではないのですが、少なくとも私が子どもの頃から同じ場所にあるので、少なく見積もっても樹齢40年はカタい(笑)。
新潟県の岩の原葡萄園でマスカット・ベーリーAが生まれたのは1927年のこと。そして、やまふじぶどう園の開園も1927年。なんと、同い年なんです。古い記録を調べると、どうやらウチの初代と岩の原葡萄園を開いた川上善兵衛さんは親交があったようで、ベーリーAはかなり早い段階からやまふじぶどう園に植えられていたみたいなんです。
このように、私たちにとってお隣の新潟県で生まれた(マスカット・ベーリーAは新潟県の岩の原葡萄園さんで生まれた品種です)のベーリーAは、とても大切な品種なんです。やっぱり気候的にも相性がいいのか、他の土地のベーリーAと香りも味も違うんですよ。
熟成マスカット・ベーリーAの魅力
ベーリーAというとあまり熟成しないイメージがあるかもしれませんが、ホーライサンワイナリーのベーリーAは、ロゼを除いては基本的に数年寝かせてからリリースします。それをみなさんに飲んでいただきたい! 熟成感が加わると、海外の立派なワインに負けない香りと味になるんです。ステンレスタンクで熟成させてもいいし、樽で熟成させたのもおいしい。
極め付けは、40年熟成させたベーリーAのワインもホーライサンワイナリーの熟成庫には眠っています。いつか、私が子どもだった頃に仕込まれたそのワインを飲む機会を作りたい、そんなことも思っています。40年もののベーリーA、もしかしたら世界でウチにしかないかもしれないですからね。
日本で生まれた日本のおいしいぶどう。そこから造られるワインをみなさんにもっと好きになってもらいたい! それが、私たちホーライサンワイナリーの願いなんです。
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